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7.110 自由形式のSELECT_SQL

注: 利用オプション

SELECT_SQLコマンドには2つの形式があります。このセクションでは、特定のデータベース・エンジンで有効な任意のSQLを使用できる自由形式のSELECT_SQLコマンドについて説明します。コンパイル時にも実行時にもSQLの解析は実行されません。入力されたSQLコマンドは、そのままデータベース・エンジンに渡されます。RDMLプログラマの責任で、データベース・エンジンから返されるデータがFIELDSパラメータのフィールド・リストと一致するようにしてください。SELECT_SQLのもう1つの形式については、「7.109 SELECT_SQL 」を参照してください。

この形式のSELECT_SQLコマンドは、RDMLXファンクションおよびコンポーネントでのみ使用できます。

SELECT_SQLコマンドは、ENDSELECTコマンドと対で使用し、1つ以上のテーブル(ファイル)の、1行以上の行(レコード)を処理するための「ループ」を作成します。

例として、以下のSELECT_SQL / ENDSELECT ループはテーブルORDLINの製品および数量の値がすべて選択され、リストに1つずつセットされます。

----> DEF_LIST NAME(#ALIST) FIELDS(#PRODUCT #QUANTITY)
 --> SELECT_SQL FIELDS(#PRODUCT #QUANTITY)
|                USING('SELECT "PRODUCT", "QUANTITY" FROM "MYDTALIB"."ORDLIN"')
|
|         ADD_ENTRY(#ALIST)
|
 ---- ENDSELECT
 

自由形式のSELECT_SQLを使用する前に、以下の点を認識しておいてください。

1. SELECT_SQLによってアクセスする情報は読み取り専用です。USINGパラメータでINSERTまたはUPDATEステートメントを使用する場合は、各自の責任において行ってください。

2. SELECT_SQLはIOモジュール/OAMを使用しないため、リポジトリの検証およびトリガーは省略されます。

3. SELECT_SQLコマンドは、主に、レポート、画面、または他のテーブルに出力するために、1つ以上のSQLデータベース・テーブル(ファイル)からの複雑な抽出/結合/要約抽出を実行するためのものです。大容量または頻繁に使用される対話型アプリケーションでの使用は想定されていません。このように使用目的に制限がある一方、SELECT_SQLは、結果の出力先が画面、プリンター、または別ファイル(テーブル)のどれであっても、多くの結合/抽出/要約アプリケーションを大幅に単純化し、高速化することのできる非常に強力で便利なコマンドです。

4. SELECT_SQLコマンドは、SQLデータベース機能で直接サポートされる、非常に強力なデータベース抽出/結合/要約機能を提供します。ただし、現時点では、IBM i におけるSQLの実装に、状況によって大量のリソースが必要になる場合があります。このコマンドでもたらされる大きな利点と必要リソースのバランスの比較検討およびその適切な使用は、すべてユーザーの責任において行ってください。考慮すべき要因の1つに、USINGパラメータで、非キー・フィールドを使用するかどうかがあります。使用する場合、通常、SELECT_SQLの方がSELECTより高速です。使用しない場合は、SELECTの方が高速です。このことは、IBM iでも実行予定のプログラムをまずVisual LANSAで開発する場合に特に重要になります。これは、Visual LANSAでは、SELECTおよびSELECT_SQL間のパフォーマンスの差がそれほど大きくないためです。

5. GOTO コマンドで SELECT_SQL ループを出ないようにしてください。これにより、SQL カーソルがオープン状態のままになる場合があります。SELECT_SQL ループから出る場合は、LEAVE RDML コマンドを利用してください。

6. このセクションでは、ユーザーにSQLの'SELECT'コマンドに関する知識があることを前提としています。ここでは、RDMLファンクションからSQLの'SELECT'コマンドに直接アクセスする方法について説明しますが、SQLの'SELECT'コマンドの構文、形式、および使用については扱いません。

コマンドが正しくない場合、以下の診断を行えます。

以下の理由から、SELECT_SQLコマンドを多用することはお勧めしません

REQUEST FIELD(#ANYSQL)

Select_Sql Fields(#STD_NUM) Using(#ANYSQL)

endselect.

     そして、エンド・ユーザーは画面に "delete from mylib.afile;select count(*) from mylib.afile" と入力することができます。

 

移植性に関する考慮事項

Visual LANSAから IBM i上のデータベースに接続するためにこのコマンドを使用しないでください。この目的でSELECT_SQLコマンドを使用しても、IBM i上のデータベースではなく、PC上へのデータベースにアクセスします。このタイプの接続を行うには、リモート・プロシージャ・コール (すなわち、call_server_function) を使用する必要があります。

 

参照

7.110.1 自由形式のSELECT_SQLのパラメータ

7.110.2 自由形式のSELECT_SQLの使用例

7.110.3 自由形式のSELECT_SQLの参考文献

7.110.4 自由形式のSELECT-SQLの強制変換

                                                         必須

 

  SELECT_SQL --- FIELDS ------- フィールド名 --------------------->

 

             >-- USING -------- SQL select コマンド ------------->

 

 -----------------------------------------------------------------

                                                         任意指定

 

             >-- FROM_FILES --- ファイル名 ---------------------->

                                |                              |

                                 ------------ 最大 20-----------

 

             >-- IO_STATUS ---- フィールド名 --------------------->

                                *STATUS

 

             >-- IO_ERROR ----- *ABORT -------------------------|

                                *NEXT

                                *RETURN

                                ラベル