Visual LANSAアプリケーションは、ウィンドウ(フォーム)のセットで構成されます。従来のRDMLプログラムのように、関連するファンクションの処理はありません。その代わりにアプリケーションに最初に表示する最初のウィンドウを定義し、メニューまたはコマンド・ボタンを使用してアプリケーションの他のウィンドウにユーザーをアクセスさせます。
適切に設計されたVisual LANSAアプリケーションは、従来のLANSAアプリケーションよりも少ないウィンドウで構成され、アプリケーションのパーツ間の移動を考慮する必要があまりありません。多くのアプリケーションが1つのメイン・ウィンドウだけで構成されています。これは、グリッドやツリー・ビューなどのコントロールが画面上の場所をあまりとらず、同時に強力な機能を提供するからです。
起動ウィンドウ
Visual LANSAの使用を開始した当初は、従来のLANSAアプリケーションと同じ方法でアプリケーションを構築し、IBM i のグリーン・スクリーンのアプリケーションで使用されるものと同じようにメニューでシステムのさまざまなパーツにアクセスできるようにするかもしません。
以下は、LANSA/ADとVisual LANSAでモデリングした、LANSA人事デモンストレーション・システムのメイン・メニューです。Visual LANSAコマンド・ボタンとテキスト・ラベルを使用して作成されました。
この方法は、今までのユーザーには慣れ親しんだものかもしれませんが、標準のWindowsアプリケーションではなく、強力なグラフィカル・ユーザー・インターフェース要素を利用できていません。また、柔軟性にも欠けます。ユーザーは、異なるタスクを実行しようとするたびにメニューに戻る必要があります。
この方法で複雑なシステムを実装すると、通常はメニューが複数の階層になり、移動の手間が増加します。
これとは異なる一般的なソリューションは、Visual LANSAドロップダウン・メニューを使用して機能へのアクセスを提供するものです。メニューは、異なる機能へのアクセスを提供する事実上のWindows標準です。
メニューの機能は、従来のメニューと同じですが、大きな違いが1つあります。メニュー・バーで、複数のメニューが隣同士に並んでいることです。これにより、最大10個くらいのメニューを1つのウィンドウに収めることができます。メニュー・バーには、メニュー・タイトルだけが収まり、ユーザーは必要に応じてメニューをドロップ・タウンしてメニュー・オプションを表示します。
上の例のメニュー・バーは、4つのドロップダウン・メニューから構成されます。社員、資格、部門、ヘルプです。各メニューには、1つ以上のアイテムが含まれています。メニュー・アイテムは、サブメニューを挿入することもできます(三角形の矢印で示される)。
各メニュー・タイトルは、マウスかAltキーと下線のついたタイトルを使用してキーボードからドロップダウンできます。メニュー・オプションが表示されたら、ユーザーは再度マウスで選択するか、下線のついた文字とAltキーを使用してアクセスできます。よく使用されるオプションには、直接のショートカットを割り当てられます。上の例の社員検索機能は、メニューをドロップダウンせずに、CtrlキーとFを使用して起動できます。慣れているユーザーは、キーボードからメニューを使用するので、一貫したショートカットを作成することが重要です。
メニューは画面の面積のごく一部を使用するので、ウィンドウの作業空間の大部分は残ります。そのため、ウィンドウをアプリケーションの入り口としてだけ使用するのではなく、他の要素をウィンドウに追加できます。通常、アプリケーションの最もよく使用される機能を起動ウィンドウに追加し、アプリケーションのメイン・ウィンドウとします。
メイン・ウィンドウ
すべてのまたは大部分の機能がメイン・ウィンドウからアクセスされるアプリケーションは、すべての機能をすぐに閉じられるので、効率よく簡単に使用できます。(従来のIBM iのメニュー・ドリブン・アプリケーションでは、ユーザーは1つのタスクにアクセスするためだけに複数の画面を移動する必要がある場合もあります)。
以下のVisual LANSAの例では、パーソナル・システムは、システム内のすべての機能へのアクセスを提供する1つのメイン・ウィンドウから構成されます。
この実装では、階層的なメニューを中心としたアプリケーションと比べ、柔軟で、ユーザーは機能に簡単にアクセスできます。
メイン・ウィンドウを作成するために使用されるコンポーネントは、少ないスペースを使用し、以下のような強力な機能を持つので、アプリケーションのウィンドウの数は少なくできます。
大規模なアプリケーションのナビゲーション構造
アプリケーションが複数の異なる機能で構成される場合は、別のアプリケーションに分け、1つのWindowsプログラム・フォルダーにグループ化します。
次の例に示されている通り、LANSA のデスクトップ・フォルダには、多くの異なるアプリケーションが含まれています。これらのアプリケーションには、独自のアイコンがあり、独立してまたは同時に実行できます。