スナップ・インのコマンド・ハンドラーやフィルター、そして全ての RAMP コマンド・ハンドラーは、今まで通り Win 32 モードで実行されます。
スナップ・インのコマンド・ハンドラーやフィルターのプログラムを変更し、コンポーネントの RenderStyle を DirectX に設定して再コンパイルするという選択肢もあります。この場合、VLFはミックス・モードで実行され、DirectX のコンポーネントとして実行されます。ただし、これを行う場合は細心の注意を払い、十分なテストを行うようにしてください。
DirectX モードの重要な違いとして、ユーザーがリスト/グリッド上でマウスをポイントすると、その列のソース・フィールドが自動的に変わるという点があります。
リスト・エントリー上でユーザーがクリックスした時にその内容が変更されるリストや詳細パネルをコマンド・ハンドラーが使用する場合、DirectXだとユーザーがリスト上にマウスを置いた時に詳細パネルのフィールドが変わるという場合があります。そしてユーザーがその詳細パネル上でデータを保存すると、変更されたフィールド値とそうでないものとの両方が保存されてしまう可能性があります。
別の重要な違いは、レイアウト・マネージャにより直接サイズが調整されない場合の Win32 オブジェクト(特にActiveX コントロール) のサイズ調整です。
更にパネルまたはコントロールを前に持ってきても、その後ろの別のコントロールやパネルが非表示にならないという違いもあります。
また、DirectXにより使用されたフォントはWin32のフォントよりも多くのスペースをとる場合があります。
上記はDirectXとWin32モードの違いを全て挙げている訳ではありません。
ですから、フィルターやコマンド・ハンドラーをDirectXモードに変更すると決定する場合は十分な注意が必要です。設計から再度やり直す必要がある場合もあるかもしれません。いかなる状況であっても、DirectXとWin32の違いを理解しないまま、また変更の完全なテストを行わないまま、全フィルターやコマンド・ハンドラーの変更をすることは避けてください。