5.12 SMTPMailService

SMTPMailServiceは、既存のメール・サーバー経由でSimple Mail Transfer Protocol (SMTP)を使用するメール送信をサポートします。インターネット上でメールを送信するメール・システムでは、ほとんどの場合、SMTPプロトコルを使用してサーバー間でメッセージを送信します。SMTPは、2つのメール・システムがどのようにやり取りする必要があるのか、またこれらのシステムが交換する制御メッセージの形式を指定してメールを転送します。

SMTPMailServiceを使用してメール・メッセージを生成する場合、アプリケーションでは受信者や送信者のアドレス、件名、本文、内容タイプ、文字エンコーディングなどの各種プロパティを指定できます。また、複数の添付ファイルを追加でき、これらの添付ファイルを1つのZipアーカイブ・ファイルにまとめて送信メッセージに添付するようにオプションで指定できます。このサービスでは、さまざまな暗号技術もサポートされています。

SMTPMailServiceは、Oracle JavaMail APIを使用します。(http://www.oracle.com/technetwork/java/javamail/index.htmlを参照してください)

関連サービス

SMTPMailServiceは他のサービスに依存しませんが、アプリケーションでメッセージも受信する場合、通常POP3MailServiceと一緒に使用されます。

SMTPMailServiceを使用すると、メール・メッセージを作成して別のサーバーに送信できます。ただし、SMTPプロトコルが受信側でメッセージを待ち行列に入れる機能には制限があるため、通常はメール・クライアントの2つのプロトコル(POP3またはIMAP)のいずれかと一緒に使用されます。メール・クライアントでJSMサービスを使用してメール・メッセージを取得する場合、POP3MailServiceを使用してすべてのメール・メッセージを取得できます。POP3MailServiceにより、サーバー・メールボックスでのメッセージの保存と、サーバーからのメッセージの定期的なダウンロードが容易になります。

技術仕様

メールの暗号化をサポートするには、適切な受信者とセキュリティ・ファイルの詳細を使用してSMTPMailServiceプロパティを設定します。

 recipient.certificate.<受信者>=<公開証明書ファイル>

 signer.keystore.<署名者>=<プライベート・キー・ストア・ファイル>

 signer.certificate.<署名者>=<公開証明書ファイル>