企業データ・ディクショナリは、ある特定の情報処理部門が情報システムに関するあらゆる要求に応えていこうという、統合開発環境の構築を推進していく中で発展してきた考え方です。簡単に言うと、個々のアプリケーションの観点からではなく、企業全体を見通して用語の定義を統一しようというものです。
同じ言葉でもアプリケーションによって定義や使い方が違っていてとまどった、という経験は少なくないでしょう。同じ顧客番号でも、「Customer ID」、「Customer Number」、「ID Number Customer」、「Cust ID」、「Customer No」、「Cust ID No」などさまざまな表記があり、その実体は同じものなのかそうでないのか、区別ができません。
そこで企業データ・ディクショナリの考え方を導入します。
この考え方を導入すれば、アプリケーションを長期にわたって使え、他のアプリケーションとの統合も容易になるため、時間が経つにつれて効果が現れてきます。
企業データ・ディクショナリの活用を推進するため、フィールド定義の保守にあたる開発者を制限する方がよいかも知れません。