ここでは、少し戻って、Web ページのコンパイル時に何が生成されるかをみていきます。
Web ページが正常にコンパイルされると、Web ディレクトリの該当区画 (\X_WIN95\X_LANSA\x_<区画>\web\vl) に以下の 3 つのファイルが生成されます。
HTML ファイルは、Web ページ実行時にブラウザで起動されるものです。この HTML ファイルをテキスト・エディターで開いて、その中身を見てみましょう。
この時点では、Visual LANSA で Web を使用する際、HTML についての知識は必要ありませんので、安心してください。ここでは、基本的な働きを理解するために、中身を見るだけです。
まず初めに、<script></script> タグ間のコードを見ると、ページを定義する静的 HTML がありません。その代わりに、生成されたコードは LANSA ランタイム (lansa.js) のロードを開始させ、コンパイルされたページを表示するよう指示しています。引き続きLANSA ランタイムは、ユーザーのページの JavaScript (mywebpage.js) をロードし、ユーザー・インターフェースを作り上げるコードを実行します。
LANSA ランタイムがロードされる元のディレクトリ、この場合は …/lansa_14_1_0_0 により、ロードされる JavaScript ランタイムのバージョンが決定されます。
新しいバージョンのランタイムは、LANSA のメジャー・リリースで提供されます。最新のランタイム機能を活用するためには、Web ページを再コンパイルして、最新のランタイムをロードする HTML を再生成しなければいけません。
Web アプリケーションの変更を希望しない場合、Web ページ実行時に対応する LANSA ランタイム・バージョンがロードできる状態であれば問題ありません。つまり、Web アプリケーションの配布時に必須のランタイムすべてがインストールされていることを確認する必要があります。
次のインストールには、JavaScript のランタイムの 2 つのバージョンが 存在しています。
JavaScript ファイルを開いた時に表示されるものは、コンパイル時に選択されたオプションにより異なります。デバッグ用にコンパイルした場合、オリジナルの RDMLX (コメントで) だけでなく、読み取ることができる JavaScript も表示されます。これにより、対応する JavaScript ステートメントを認識することができます。リリース用にコンパイルした場合 (デバッグが無効)、代わりに読み取ることができない縮小されたコードが表示されます。このコードが縮小されているのは、最終の製品はできるだけ小さく速いものでなければいけないことに加え、エンドユーザーがロジックまで読み取れるようにしたくないという理由からです。
現時点では、キャッシュのマニフェスト・ファイル (mywebpage.appcache) のことは心配しないでください。このファイルはリソースがリストされているテキスト・ファイルで、ブラウザはオフライン・アクセスのためにキャッシュしておかなければいけません。この概念については、「7. オフラインのアクセス」で説明されています。